無題18/ねろ
絶え間なく 揺れ動く 空間
絶え間なく 生まれ変わる 情熱
一秒一秒 どの時も 細切れの時間の中に
産み落とされては 腐っていく 感情
ほら また生まれて
泡のように 弾けては 死を夢に
膨れ上がる 幼い目は 生を獲物に
繰り返される 生命の 代謝
土を 蹴って
走る
とがった爪 の 跡から
ヘドロが 抉り出されて
すれ違う 人々の
冷たい肌に 覆われた
内臓の 匂いがする
喰らい付いて 血が 血が
欲しいよ
渇いて 死んでしまう前に
ビル の 剥がれ落ちた ペンキの
黴臭い 匂いの隙間から
生臭い 血の匂いを 嗅ぎ分け
よだれ 垂らして
あまりの渇望に がたがた震え
その中に咲く
この世で 一番美しい 花の
色を 飲み干して この瞳孔は 息を吹き返す
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