あまいろ/ねなぎ
 
宵解けて飴の様に
色濃くして
濡れるよう
深く沈みて
包まれて
匂いが立ち込み
咽返る

雨上がりの木材が
その内包する
水分を
細胞から排出し
それによる
収縮作用と
材質の変質が起こり
温度と湿度に
保たれた
微小な生命体に
分解され
朽ちていくように

雨のように酔いが
色濃くして
塗れる様
深く鎮めて
包まれて
臭いたちこみ
蒸せるよう

体内から
第一次酵素で
分解され
第二次酵素で
分解されきれていない
アセトアルデヒドが
血流に乗って
細胞に働きかけ
体内で
バグが起こっている
特に脳と言うシステムの

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