夜の散歩道/たりぽん(大理 奔)
裸のまま
まぶしそうな仕草で
月明かりに浮かぶ
広場の青銅像の影が
焦点を化石の姿に結ぶとき
恐竜の骨、それが
今日のあなたの言葉
騙し絵は嘘もつかずにごまかしてきた
勘違いは罪ではないのよと
ただ真実ではなかったと
罪でもいい、深く深く
すべて自分のものだと
信じられる痛みで
化石の骨から答えを探し出す
ふりかえる姿
眠そうな声
いつもの靴下の色
描きかけのスケッチは
月明かりの色彩で
焦点を銅像に結ぼうとするが
街灯の青白い光が
ぼんやりと影を振りまいて
いつも見失ってしまう
もう遠くて姿が
見えなくなってしまった、せめて
いちばん黒い影を探そうと僕は
くりかえし
立ち上がったり
座ったりしている
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