はちみつパイ/愛心
 
言葉を信じて


雑誌の片隅

擦り切れたインクで書かれた

おまじない





それは まるで はちみつ





とろりとした



恋ココロ






ある日

家庭科で作った

自分のココロを

流し込んだ

はちみつパイ

あんたに 食べて欲しくて

願いを込めて

オーブンに入れた

























願いが強すぎたのかもしれない

焦げた




勇気を出して渡す

その予定が

音を立てて
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