うた/昧
はやくこいこい、お月さま
なみだが落ちて、くるまえに
のにさくこすもす、やさしく手折り
いちりんわたす、ひとみはあおい
ろんきょをとわぬ、それは盲の
ははのそれにもにた愛であろ
うしろの正面、ふりかえっても
つづきはあした、もう夜がくる
りりしい鼻梁に、しらうおの
にげもかくれもしない、すべらせる
けそう文でも、かきだせば
りはどこへやら、無理しか通らぬ
なきそうだ、ふくれる丸の
いじわるさよ、君は知っている
たしかめて、一息ついた
ずいぶん通った、みちくさのあと
らんらんと、ひかるまなこの
にじりよる、或るここちよさ
わらわ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)