「空を見たいと思うとき」/ベンジャミン
 

今年はじめての風邪をひいて
布団の中でまるまっていたいのに
僕は先生なんて呼ばれたりしているので
待っている子供たちのために教室へ行く

ところで
そこの教室の窓はとても大きい
僕が背伸びをして手をのばす高さより

子供たちはよく一列に横に並んで空を見る
空に浮かぶ雲をながめたり飛んでいる鳥や
そして何やらたくさんの事をはなしている
けれど見つめる先の未来が僕には見えない

そういえば小学生の時に
「君は空を描くのが下手だ」と言われて
僕の絵筆と絵の具を使って
僕が見たことのない色の空を描いた人がいた

ところで
そこの教室の窓はとても大きい
教室の奥
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