【短歌祭参加作品】爆発しろ>人生/高島津諦
 
 親指の爪割れるほど押し込んで戻らなくなったリセットボタン


 第一話読み捨ててまた新しい本開くよな生活の果て


 ショッキングピンクのコートでナニゴトか挑戦をしたつもりになってる


 水たまり踏みこむくらいで冒険心満たされるほど簡単じゃない


 高らかな笛の音みたいに吹き荒れる春一番に急かされている


 さよならを上手に言うことできなくて右の手のひらぐーぱーしてた


 ぴかぴかのたましいぎゅっと握りしめ風に向かって走り出してく
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