夜明け前の青い空/プル式
 
( 鳥の泣き出す頃 )



その一
「明けない朝」

フィヨルドに掴まった
ここには朝日しか差さない
毎朝希望と共に
絶望を運び込む優しい光


その二
「いつか明ける頃」

雨上がりの朝焼けには
金色の光が良く似合う
曇天の空に射し込む
無常のひかり
僕は笑う
出来るだけ小さく
僕は泣く
出来るだけ大きく
そうして人生の終わる頃
金色の光が見えるように

その三
「午前五時」

何かを手に掴んだまま
窓を開けたんだ
何かを掴んでいた筈なんだ
何かがなにか判らないんだ
ただ空が美しかったんだ

その四
「光陰」

海辺
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