コラージュのコラージュ/藤原 実
 
コラージュには自己を消しながらの自己主張というおもしろさを感じる。

自己表現ではなく自己消滅がボクの昔からのあこがれだったが、それはこの世か
ら完全に消えてしまうことではなかった。
ボクは消えながら存在したい、と思っていたのだった。
キャロル、ウォーホル、寺山修司などへの関心もそういう視点からのものだった
と思う。

寺山修司がよくベストテンをするのは、あれも一種のコラージュ好きなのだろう。

自分だけのヒミツをもったいぶってうちあけるようなことが「オリジナリティー」
だろうか?

あなたは自分自身の過去、あるいは日常を「引用」しませんか?

だれでもが知っているこ
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