精の分身のために/信天翁
 
懐中時計のボタン電池が切れた
そして「気」「血」「水」も
おらのパネルとメモリーから消えた


ドリーミーな青い春は勿論
  モノトナスな赤い夏も
   デカダンスな白い秋さえも
今は質屋の蔵に収納されてしまった


そうだ いとおしい四次元を引き寄せ
電池を入れ替えよう
鬼火のパチパチはぜる
クレージーな黒い冬のために




 


 
  



戻る   Point(1)