精の分身のために/
信天翁
懐中時計のボタン電池が切れた
そして「気」「血」「水」も
おらのパネルとメモリーから消えた
ドリーミーな青い春は勿論
モノトナスな赤い夏も
デカダンスな白い秋さえも
今は質屋の蔵に収納されてしまった
そうだ いとおしい四次元を引き寄せ
電池を入れ替えよう
鬼火のパチパチはぜる
クレージーな黒い冬のために
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