すみやかなランチ(服はちゃんと着ている)/ホロウ・シカエルボク
 



その入口をくぐってはいけない、きっと何も保証できることはない
その入口をくぐってはいけない、きっと満足な心境では
こちらに向かって返ってくることは出来ないよ、なぜか
辺りの空気は静謐としていて、心地よさすら覚えてしまいそうだけど
それは着飾った女のようなものだよ、よくよく匂いを嗅いでみれば
静けさの中にはどこか
偽善的な香りがすることを感じることが出来るだろう
その入口をくぐってはいけない、惹かれればい惹かれるほど
それは危険なんだってことに気がつかなくちゃ
それは
旅人をおびき寄せるライオンの餌みたいなものだよ、その入口をくぐってはいけない
初めから約束されてい
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