「不確かな肩」/
菊尾
んだよ
あの頃のままでいられたら
通り過ぎた過去の幾つかが僕らの行く末だったら
「変わろう」なんて言葉
聞かずに済んだはず
飲み込まれて一緒に倒れた
こんなはずじゃなかったなんて
見え透いた嘘だろう
使い過ぎた心はどうしたらいい
修復が利かない
一体何になれたんだ
必然も偶然も瞬間的なもの
その価値を人は見失う
力なく笑う君を見ながら
僕は泣く
理由も浮かばずに
そんなことは無意味だと知りながら
ただ、
僕は泣く
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