限りなく透明 限りなく闇/紫音
 

詩に逝く心


語り手は聞き手

かくては逝きて


傷を負い

痛みを開き


少年は言葉とともに

少女は鮮血とともに


欲しがることが

欠けてゆくことと


気付くころに

墜ちて逝く



白紙の日記



灰色の記憶



褐色の明日








黒色の夢





そして





無色の生






開かれゆく

    扉に鍵を

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