カロライナ・オールラック/nm6
ビーチサンダルのペタつく音にアスファルト、ひとり。光るのは蛍光灯と蛍光灯とそのまた右の蛍光灯と増える増える増える、倍々に膨れ上がる音響のように目をすぼめれば「ほらほら丸くないよ」と跳ねる月も一緒だ。ペタつく音はスラタスラタとすり減って、カロライナ、何度もループする問いはハテナのカーブがシュートするくらい同じ答えで。ぼくらは負けず嫌いに輪をかけてフラフープの腰のようにとぼけた角度で世界を俯瞰する気分にかまけるもエスケープ宣言しない負けず嫌いだけれど、さて、ぼくはきみになら負けてもいいとか少しだけ思う。
詰め込めば広がるビニールの白くなる部分を、きっと空における雲のようなも
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