しつ⇔そう/高島津諦
 
流線 閃く 遠く こだま
君は 光速で 思い出に 褪せる

届きたくて 伝えたくて
泣いた 想い 弾かれ 消えた

浮かべる 願い 込めた しゃぼん
風に まかれ 弾け 消えた

瓦礫だけ散らばる足元に
這いつくばって花を探して
そんな僕を笑ってくれれば
それでもきっと幸せだった

そそぐ 熱に 翼 割れて
欠片 揺れて 眠り 深く

鏡 融ける 落ちた 小指
一人 閉ざし ねじれ きつく

硬質化した皮膚の下に
きっと羽があるはずだなんて
叩き壊した残骸と
大事なものを忘れたんだ

崩れてく平衡と
押し流す早瀬の中で
自分の無力さを振りかざし
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