花酔/
藤原有絵
穏やかな好日のようなさようなら
あの誓いもそのようなものであったなら
言葉まで酔いに任せて
逃がしてあげる事ができたでしょうに
梅見の宴にて
「桜の花が咲くといろいろ具合が悪いんです」
こっそり打ち明けたら
「あなたも大人になりましたね」
と、彼の人が笑ってくださって
だからあの日から私は大人になりました
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