婚/
城之崎二手次郎
付き合って六年になる彼女は、背が高くて頭がいい。僕にはもったいないと思うが、結婚しようとは思わなかった。そうしてまた一年が過ぎようとした頃、彼女が交通事故にあった。生活するのに車椅子が必要な体になった。見舞いに行くと明るい笑顔を見せるから、心配していなかった。いつもより早く仕事が終わった日、病室のドアをこっそり開けると、ベッドの上で彼女が泣いていた。僕は彼女を抱きしめて、結婚を申し込んだ。
あとがき。
二〇〇字物語第二十七段。
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