サークル/鈴木
作品は推敲を終えるまで完成することはないが、いつか何の修正も加えずに読み下すようになった時点で僕は作者ではなく読者に位置づけられるだろう。そして万が一、この想像が誰かに記録されているとするならば僕もまた登場人物という道化を演じていることになるのだ。「ふん」僕は自分の想念を鼻で笑った。かような同心円状の構造を自覚しているにおいて僕は西島匠などと一線を画す存在である。最小の輪があれば必ず最大の輪がある。それが僕、鈴木祥平なのだ。腹が音を立てた。そういえば今日は何も食べていなかったな。焼き鳥なんかおいしそうだ。――
戻る 編 削 Point(0)