メール/パッサカリア/チアーヌ
 
だか珍しいというか」
「なんかよく知らないっすけど、水商売みたいですよ。同じ店にずっとはいられないってことで全国を転々としているみたいですけど。遠くに行くこともあるけど、今は東京の店にいるみたいです。だから今はかあちゃんはここへ帰ってきてますよ。ま、苦労かけてるのは本当にそうだと思うんで、俺は大学はなんとか国立に入りたいんですけどね」
「へえ。なんか、偉いんだね。君たちは」
「そうっすか?ま、そういうことなんでおっさん、もう帰ってくださいよ。俺は勉強しなくちゃなんないから」
「そうだね、帰るとするか。日曜に勉強なんて君も大変だね。俺も帰って仕事でもするかな」
「ははっ、ほんとそうですよ。
[次のページ]
戻る   Point(4)