「寝息の行方」/菊尾
 

石畳が続く橋の上
君が今朝方に見た夢の話と
僕が思った寝息の行方

「寝息は今、成層圏を抜けたかも」
「いや、きっと燃えちゃったよ」

僕らの会話
話す時は話すのに
気付くと静けさに囲まれていることがある

ちょっとの沈黙
急に立ち止まって君は言う
夕陽は帰った橋の上
夜空を眺めて君が言う
「寝息が流星になって落ちてきてるよ」

寝息流星郡
君が落とした流れ星

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