おいしい海水/
風音
わたしは
耐え切れなくなって
海へと走りこんだ
冷たい海に
飛び込んで
もう
これ以上はもう
わたしは大声で泣いた
真っ青な海の中で
浮き上がったわたしは
冷たい海水を
ごくごく飲んだ
それは
涙と同じ味がして
おいしい海の水。
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