天国/
吉岡ペペロ
ぼくたちはやっと
愛について話しはじめるのだった
ここまで逃げてきたけれど
観光地のように
あたりまえのように
ここには普通の日々がながれていた
ぼくはきみを愛している
くちもとや頬骨
きみを愛している
指や指のかたちに似た腰つき
ぼくはきみを愛しています
よわく光る目、きみの終わりかた
ここまで逃げてきたけれど
観光地のように
あたりまえのように
ここには普通の日々がながれていた
ぼくたちはやっと
愛について話しはじめるのだった
戻る
編
削
Point
(7)