空のあおさに/伊那 果
 
 そこには
 斬新な空があった
 お手玉のように言葉を放りなげて
 駆け出してゆきたくなる
 そんな空があった
 
 ああわたしも
 多分飛ぶことができる
 一つの塊
 
 そうわたしは
 愛を注ぎ注がれる
 一つの魂

 雲ならば
 どこへ流れていったろうか
戻る   Point(3)