カタルシス/西日 茜
 
遠い日の記憶が

いちばん近くでゆらめいています


私たちは いつかきっと そこへ帰って行くのでしょう

もう すでに 始まっていますよ



傷ついたココロ(注:トラウマ)は捨てましょう

愛するココロ(注:共感)を持って帰りましょう



スーツケイスは 楽天の宝物でいっぱい

ガラクタ ガラガラ ラクダの背中


ザラメのような砂浜を ポカポカと

ゆっくり ゆられて 歩いています


長い 長い 列をなし

皆 ポカポカと 歩いています



片方の足は ラクダの腹にタランと下ろし

とくに笑っているでもなく

心は満たされている といった感じ


夕焼けに照らされた頬が赤く染まり

希望というよりか 安住といった感じ
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