ワンダフルワールド/雨宮 之人
 
つまり何を信じていたとして
終わることしか選択肢は、僕らにはない
確率では
コインのその、裏と表のフィフティ:フィフティでは
等式の、左辺と右辺のイコールでは

だから何を疑っていたとして
もともと何もなかったとして相違ない
何がそこにあったって
僕はそんなこと初めから知りたくなかったのさ

それでも、触れたその体温が
聞こえたその声が
目にしたその景色が
忘れられていくのが悲しいんだ
僕はずっと覚えていよう
僕はずっと信じていよう

百パーセントで正しいワンダフルワールド
ここからそれは見えるだろうか
ゼロパーセントのワンダフルワールド
無かったことなんてそれこそ無理な話で

あどけない瞳に罪なんかなくて
キラキラと、君は輝いていて
人間っていいなぁ
命っていいなぁ
ハロー神様、僕は今幸せです
日に一度の絶望を下さい
それくらいできっと丁度いい

廻れ星たち
それだから僕ら生きている
ハロー神様、
あなたの気持ちが今ならわかる気がする
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