駅/
白雨
黒い喪服を身にまとい、
満員列車が都会(マチ)を出る。
都会(マチ)の駅では群集が、
ただうつむいて、過ぎてゆく。
毎日、毎日、
誰かが、溺れて、死んでゆく。
どこかで、埋もれて、消えてゆく。
生きろ!
目覚めろ!
振り返ることもなく、
都会(マチ)の駅が、朝をむかえる。
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