冬の日、銃声/
三奈
頭に突きつけていた
拳銃を地面に落としたら
世界が、見えた
小さく呼ぶ声、
下の名前で呼ぶ声
私はまだ、世界の一部なんだと
気づかせた
生きていくのも悪くない、だなんて
珍しく思えたのは
懐かしい声のせい?
拳銃を拾いあげて
あの空めがけて
バーン、と発砲
その時気づいた
銃弾なんか入ってなかったのね
遠くまで響いた銃声
終わりを知らせる合図
始まりを知らせる合図
もう少し
世界の一部でいる事を許してね
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