まよい ふるえ/
木立 悟
は異なりつづけ
目に触れる指を書きとめる
どんな迷路も
あばかれてしまった
悪食(あくじき)の軌跡に
皆ついていったから
返す場所を失くしたが
返そうと思う
墓標は
花に埋もれていた
偽りのからだが喜んでいる
鏡に触れても鏡の冷たさ
ふたしかな場所に置き忘れた
ふたしかな輪郭を聴いている
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