雪明かりの王女/beebee
欲張りな人で、国中の人達から高い税金を取り立てていました。どんなに貧しい人にも容赦はしません。そんな王様でしたから、国中の人達はいつも王様のことを悪く言っていました。しかしそんな国中の人達も、幼い王女さまだけはたいへん愛しておりました。人々は王女さまのことを『私の小さな王女さま』と呼んでいたほどでした。王女さまは王様や国中の人達に愛されてとても幸せに暮らしていました。
ところが、たいへん悲しいことに、今年の冬になって王女さまは胸の病気に罹ってしまいました。王様は国中のお医者さまを呼び集めました。しかし王女様の病気は治りませんでした。それどころか反対に病気はますます悪くなってしまいました。この時
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