別れましょうのコールタール/
三条
別れたいと思うのはいつもわたしの方なのに、別れたあとにどうしても泣いてしまうのは一体どういうことなんだろう。
ふかみどりいろの雨が、おもいだしたように体に染込んで、いつか目をつむれない夜が心臓を叩きにくる。
いつかどろどろと得体の知れない液体になって、たった一人はどういうことだったのかを思い出す。
別れましょうのコールタールだ
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