ワールズエンド/シギ
 
動くことのない世界でありますように
そう願って魔法をかけた

君が泣かずにすむ世界でありますように
そう望んで背伸びして手を伸ばした

すべてが壊れないように不器用な優しい手で
拒絶を知らない手で君は撫でてみせるから
君に触れさせないよう
僕は汚れた心に鍵をかけた

涙を流す心を無視して笑って
世界を優しく包む君を守りたくて
泣いて縋って叫ぶ君の姿を求めた
相反する心
いつか溶けてひとつになるのかな

ずるりとした定まらない足下を
君は揺るがないシルエットで
まっすぐに歩いてみせるけど
解ってる 解ってるんだ
その揺るぎなさの理由
僕が忘れられない君の表情を

動くことのない世界でありますように
そう願って魔法をかけた

君が泣かずにすむ世界でありますように
そう望んで背伸びして手を伸ばした

嘘で固めてしまった心
嘘に少しずつ織り交ぜられた本音
相反する感情
いつか溶けてひとつになるのかな
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