栄光の下/木屋 亞万
恋する乙女は日常が戦場
化粧の下に素顔を隠し
背筋を伸ばし家を出る
殴り合う戦いは時代遅れ
最近は空気にこっそりと
毒を盛ってしまう
情報に乗っかりながら
関係の上位を狙う
そのために毒は必需品
個人プレーに走りすぎれば
苦い空気を吸わされて
表情が曇ってしまう
だけど戦場で助けを呼べば
もれなくやってきてしまう
援軍より強力な悪魔
攻撃より防御の方が難しい
そんな時代の性質を利用して
攻撃されない程度に攻撃する
みんな目指しているのは
空に輝く太陽であって
誰かをおとしめる事ではない
ないはずなのだけれど
毒で内臓を傷付
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