ほしになったら/パンダコッタ
 


私を揺する
毒苺の群生する
この森で
木々は静かに呼吸する
膝を小さく折りたたみ
瞳をとじて
二月の寒さを一口のんだ
あの
冷たい上では変わりなく
星が瞬いているのでしょうか
瞼のむこうで
知らない誰かが泣いていた
そして
なにもかも
上書きしてしまう雪が降り
失陥したコロニーを彷徨う
蟻の上にも降り積もる
ただそれが
音もなく行われるから
振り向かれることはなく
雲の上では
またひとつ星が増える
箒が飛ぶさきには
きっと黒猫が待っている
鳴いてみて
鳴いてみて
積もった雪が落ちてくる



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