例えば、小学生みんな持ってるフエルトペンが怖かったりとか/青木龍一郎
 
小学3年生のころ
自転車に乗って2つ隣の県まで行ったとき
僕は たぶん 何かから逃げ出していたんだろうな

愉快犯 片山の奇声
3年2組の向坂先生と3年3組の岡島先生の校舎裏での接吻行為
校庭の隅で猫が腐乱しているが 僕しか気づいていないため いつまでも処理されないこと
校長が教室にやってきて 一緒に給食を食べ始める 嬉しくないプチイベント
分数


僕の心は きっと 焦っていたんだろうな
唯一 見えていた社会が 不条理すぎたんだろうな
怖かったんだろうな
小学校が 怖くて 怖くて 怖くて たまらなかったんだろうな

小学校と逆方向に直逃げしていた
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