colorless/鴫澤初音
 
ふくろうは飛び去らなかった!子供が死んで、その子供に捧げられている音の数は少なく、和声は簡素ながら、鐘のように心を静かに打つ。失われた時間へのなごりおしさのようなものが網のように聴くものを包み込む。美しいメロディーはゆっくりと二度つぶやかれる。


無条件に幸せになること、なんて、あるのだろうか。「きみはしあわせになってはいけない「きみはしあわせになってはいけない「きみはしあわせになってはいけない」さても深呼吸、とりあえずのため息、曇っていく、窓、まど、MADO、―死の島には日が沈み、牛が生死を彷徨い、神は至る森におわす至る森に 君、光、体、嗚、光、光、


地震がきた。終わるのを待
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