朝顔電話/musi
 


朝顔の蔓をのばして、電話線

花を耳にくっつけて、受話器にした

沢山の花に見つめられながら、僕達は秘密のお話をしようと、

青い花の僕から、赤い花の君へコールをしました

一回目二回目、ドキドキドキドキ

三回目で君が出た

「もしもし?」
「こんにちは、青い花から電話をかけています。」
「まぁどうもお電話有難う。青いお花は大好きです。それで何の御用?」

すましたような君の声をききながら、
僕は緊張で心臓が飛び出さないように口を押さえて

赤や青のお花たちにかこまれて小さく小さく呟きました

「君がだいすきだよ。」

僕が次にそっちをみた時は、君の顔は真っ赤な朝顔みたいでした



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