さよならのかわりに/
室生
夜汽車で行こうか
わたしを捨てに
ジャズとわたしと 手を繋ぎ
星はヒトに奪われた
標本箱の琥珀にすらなれなくて
きみの血は眠り続けることだろう
夢はわたしに奪われた
心を燃やした灰できみに はなむけを
宇宙の果てで塵になるんだよ
わたしは夜汽車で行く
風を舞い上げきみを吹き飛ばすため
夜汽車は汽笛をあげ走る
わたしは口笛を吹く さよならのかわりに
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