批評祭参加作品■詩のない批評:「反射熱」へ宛てて/2TO
 
れゆえそれは歴史における特異点として現れる、と。それは理念的には時間(詩史という時間)のいかなる性質にも属さない例外的なポイント、定義することのできないきわめて発散−分岐的なポイントとなるはずである。たとえ集束するとしても、それは『太陽−月』、あるいは『問う存在−問われる存在』という両極の特異性をあらためて証明することになるだろう。双方の承認をもってはじめて、「対話」は「対話」たりえるのである。どちらの場合でも、真の冒険が“りふれくと”から始められるのである。
 では“りふれくと”には危険が含まれていないというのだろうか。もちろんそうではない。そもそも“reflect”とはre(もとへ)-
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