刹那/ぬ
「教えてもらった刹那とゆうものは、紙のヘリだったり机のかどだったり、引っ張った鉛筆の線の縁だったりしました
もしも、その刹那から指先を差し入れて広げることができたら、それは永遠になるんじゃないかと思っています
そしてそれは可能で、多分、死ぬ間際のペラペラになれば、出来るのです
でもペラペラを差し入れて、引っ張ったらくっついてしまうかもしれません」
楽しみは多い方がいい
開かない瞼を見つめるよりは、きっと救われる
きみの声を今聞けば、昔よりは嗄れて
刹那に僕は泣いてしまうだろうか。
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