批評祭参加作品■ネット詩fの裂け目から/2TO
い。「詩のメディア」ではなく、特定の「メディアの詩」でもなく、「詩はメディア」である。したがって、「詩におけるメディア」は「ネット−詩−紙媒体」と記述されるべき問題なのである。
とはいえ、「紙媒体の詩/ネットの詩」この二項対立構造を定立せざるをえないことこそが、詩壇がモダニズムの残骸にまみれていることを如実に物語っている。ヘーゲルによって提示され、マルクスによって厳格化されたイデオロギー闘争、すなわち弁証法の匂いが「インターネット」と「紙媒体」という分割には強く感じられるのである。紙媒体はひとつのメディアであり、他方ネットはまたひとつのメディアである。だが、現状においてこれら2つのメディア
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