接触/相良ゆう
 
を「同一」のものとして認識すること。これが人が抱える問題の本質である。宗教的に言えば、人の犯した過ちである。原罪である。このために我々はいつまで経っても真の平穏というものを得られないのである。現実世界において平穏に暮らすことは、天国に住むのと等しい。天国は死後の世界ではなく、この世に顕現しうる世界である。天国では接触はあくまでも接触であって、衝突にはならないのである。

最期は少し宗教的になってしまったが、実は私は宗教が何を教えてきたのかを表現したかった。私の拙い文章が宗教の崇高な真の教えを充分に伝えきれたかどうかは分からない。論理的にも問題が残っているかもしれないし、さらに此処では宗教におけ
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