雪彩画/Rin K
探していた
おだやかな光を
逢いたかった
カンヴァスを破って
手を、そっと
輪郭のない夜だから
影もなくて
震えを数えていないと
ここがサヨナラになる気がした
風の硝子越しに
あるがままの君がいて 瞳を伏せる
ひとつずつ消えてゆく足跡を
諦めるように
重ならない秒針、鼓動
生きていることが真っ白なまま降り積もる
それはやがて花に 純粋な
誰かが色を雪で溶きなおして
染めていくんだ、冬を
そして僕らを
逢いたかった
おだやかな、光
ずっと探していた、そんな
ぬくもりを抱きしめている
新しい世界に
きっと君はいない
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