批評祭参加作品■現代詩の記号論2/葉leaf
」は新しい記号であり、その記号内容は文脈によって充填されていく。とんできてからみつき走り出すから何かの生き物のようだが、「新鮮な」とあるから食物のようでもある。そのようなものが「ホンダワラ」の記号内容である。もちろん、「ホンダワラ」の語感から、なにやらほんわかしているがちょっと怖そうなものというイメージを抱くことも可能である。語感も「ホンダワラ」の意味形成に一役買っているのだ。
(2)の例。たとえば瀬尾育生のある作品の題名は「むらさき錯誤」というものである。もちろん「むらさき錯誤」という語は辞書に載っていない。新しい記号なのだ。意味も新しく付与される。
(3)について。岩成達也の「マリア・
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