ネジ巻き飛行機械/狩心
 
りますように
小鳥がそこに止まりますように
果実を突付く空気の肌
切り替る季節が
また、生命を呼び覚ますように

二足歩行の原始人たちは
背中についたネジを
自分で巻く事ができない
友達にそれを巻いてもらって
原始人は飛び立つ
自分以外の空に

走れ
孤独を愛する心
迷路の循環に終止符を打つために
文章の末尾には句読点を忘れるな!
そこに閉じ込めた光
今だかつて無い
責任という言葉に
句読点を打ち込め!
私たちがそこに
立つ事ができるように。

辞書の空白は青褪めた恐怖
そこで寝起きする朝は
緑がいっぱいの景色
ペンも消しゴムも無い
身体で描く空中のキャンバス
トランペットの唇
ほら、
またあの
紫色の唇が見えた

空間の亀裂
無くしたものは記憶に留まる
記憶から欠落したものは向こう側の世界に張り付く
そして時々、
それが垣間見えては零れ
私たちに真実を教える


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