死んだアイツのことなんて、どうでもいいと思っていた/わら
 

張り裂けんばかりの絶望を
あふれんばかりの孤独を抱いて、

アイツは、全身を
冷たいアスファルトに叩きつけた









あれから、いくらかの季節が流れて
いつからか、また
おれは、人を愛することを求めてしまったよ

ふつうの人間ヅラして
人々の中にとけこんでいる

ほんとは、どれだけ、うまく笑えるかも
わからないのにな

それを隠したいがためか
だれかにぬくもりをもらいたいがためか

それも、わからないままだ


わきもとへ舌をはわす
形容は
そんな所作のカタチ

死んだアイツのことなんて、どうでもいいと思っていたと
自分に言い聞かす



そして、おれも
どこかで、やっぱり選んじまったときには

死んだアイツのことなんて、どうでもいいって
言われんのかな?

















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