痛覚レセプタ/AB(なかほど)
 
 

心のなにかが抜けているよ


ちょびひげさんが教えてくれた


人に必要なものはなんですか
ということを
五択では問えない
君達の痛みも五択じゃない
マークシートリーダーにはひっかかりようもないところで
たくさんの唯一が消え続けて
いる


ちょびひげのおじさん
今でもフィルムの向こうから
笑わせてくれる
拳を振っている
誰もの幸せのために戦っている
そのときに必ず痛くなるものを
さらけだしている
足元には花が咲く
そのために
振り上げた拳は空をつきぬける
それは
人の親に必要なものです
人の子に必要なものです
人を愛する者に必要なものです
人に愛される者に必要なものです



  っと
君の声が聞こえたような気がした
それだけで
泣いてしまいそうだった



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