星/たけ いたけ
右手が滑らかな風を受けて心地よい気持ちがする
道端の葉が陽の光を反射して右手が暖かい気がした
猫がひょうと横切り
犬に見つめられ
自転車が身をかすめる
人の視線がこっちを見ないままで
回り込んで突き刺さる
僕の身にはいつでも夜がやってくる
道を歩いている昼間
仕事をしている間
この町の夜と同じように
星も数える程度で
数キロ離れたネオン街の反射で
ずうっと薄明るい
終焉のない夜
そして僕の脳や手や脚や腹は
どいつも勝手バラバラに生きている
どいつも勝手に孤独だ
左手は君の乳房の産毛に触れている
愛しみを感じながら遊んでいる
両足は
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