ひとやすみ/ゆるこ
 
 
 
感性が疲れたと言ったので
七草がゆもどきの粥を炊きました
青菜は塩湯でさっとゆがいて
味付けは質素にしました
 
しゅ しゅ しゅ と
煙はやがて頬の柔らかさになり
静かに吸い込まれ
肺の中の傷痕にじゅくじゅくと染みました
 
 
水気がすこうし多すぎて
ましろなおこめのスープが出来ました
 
感性は猫舌なので
ふぅ ふぅ ふぅ と
たくさんたくさん
冷たい空気をはきだしました
 
 
赤子の温度の粥は
じわじわと染み込んでいって
それはやがて身体中を
優しく優しくつつみました
 
 
ふぅ と一息
白い息を吹き出した感性は
粥に
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