小詩集【にゃお。】/
千波 一也
やがて、
帰らぬものをさがす日に
泣き声はただ
月になります
どうか、
続きますように
せめてもの
かけらが
どうか
四 階段下は果てしなく
階段下は果てしなく
あらゆる定義をつぶして
みせる
のぼる者には延々と
おりる者には
刻々と
語るなら
陰たちのとく
無声に届け
階段下は果てしなく
ひとつの素顔を
隠してみせる
やさしい時間の
吹きだまり
ぽつり、としずくが
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