今日選んだ三つの詩/
生田 稔
考えさせられる詩である。
「ウイスキーを飲むのだろう
ベランダで
氷がカランと鳴る
しばらくすると
煙草の香りが漂う」
と描出されている隣人のうかがい知ることのできる音と煙の観察。そして、
「僕は
彼の顔を
知らない」とこの詩は結んでいる。当然のこと、この詩を読めば、自分とよく似た境遇だと感じる人は多いであろう。私も、2・3回アパート暮らしをしたので興味深くこの詩を読んだ。
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